Crow（鴉）は1980年代中盤に大阪で結成された日本のハードコア・パンクバンド。UKのDischargeスタイルのDビートに、切れ味鋭いギターソロとクラストパンクの要素を融合させた荒々しいサウンドで知られる。『Who Killed Dove?』EPや『Last Chaos』LPなどの初期作品は、ジャパニーズパンク黄金期のエッセンスを捉えたアンダーグラウンドの名盤となった。1989年頃に一度解散するが、ボーカルのCrowが1990年代中盤に東京で再結成。その後はよりメタリックなハードコアへと進化し、アルバム『Bloody Tear』をリリース。アメリカ西海岸へのツアーも複数回実施している。2023年9月には10年以上ぶりの新作EP『Eye』を発表。クラシックなブルータル・ハードコアに実験的なノイズ要素を加えた本作により、今もなおジャパニーズ・パンク界における存在感と影響力を証明している。

Crowは、2008年11月27日に東京・渋谷O-EASTで開催された「ツル vs ONE OK ROCK」イベントにて、ONE OK ROCKのサポートアクトとして共演。詳細は多く語られていないが、貴重な共演となったこのライブは、Crowがメインストリームのロックイベントとも接点を持ち続けていること、そしてアンダーグラウンド・シーンにおける確固たる地位を示すものとなった。