8枚目のアルバム: Ambitions

Ambitionsは、ONE OK ROCKの8作目のスタジオ・アルバムであり、Fueled by Ramenから初のインターナショナルリリースとなった作品である。バンドにとって本格的な世界進出を象徴するアルバムであり、希望、団結、決意といったテーマが全体を貫いている。言語や文化だけでなく、個人が抱える恐れや失敗、そして野心といった内面的な障壁を乗り越えることを目指した内容となっている。

ビジュアルおよびテーマ面において、『Ambitions』は“黄色”という色によって象徴されており、アルバムのアートワークやプロモーション全体にわたって使用されている。これは希望と明るさの象徴とされる。

本作では、ラジオ向けのロックやポップ・パンクの要素がさらに強調され、過去作品よりも洗練された親しみやすいサウンドが特徴である。一方で、感情的な強度も維持されており、力強いアンセム、印象的なフックやコーラス、英語詞の使用が増加している（特に国際版において顕著）。テーマとしては、野心、自己成長、恐怖や自信の欠如の克服、そして国際的な連帯などが扱われている。

本作は商業的にも成功を収め、オリコンアルバムチャートおよびBillboard Japan Hot Albumsの両方で初登場1位を記録。米国のBillboard 200では106位にランクインし、Billboardのロック、オルタナティブ、ハードロックなど複数のジャンル別チャートでもトップ10入りを果たした。日本国内では初週に10万枚以上を出荷し、RIAJのゴールド認定を受けたほか、デジタルセールスおよびグローバルなストリーミング成績も良好であった。

Ambitionsは、ONE OK ROCKが日本を代表するモダン・ロックバンドとしての地位を確立した作品である。本作を契機に、世界規模でのツアーや大型フェスへの出演が実現し、東洋と西洋のロックシーンを橋渡しするバイリンガル・バンドとしての評価を確立するに至った。